仙台ラブリ聖書教会は、仙台・六郷の地で聖書のメッセージを伝えてきたプロテスタントの教会です。
教会設立25年目にあたり、新たな地に新会堂を建築することになりました。
今回は第一期工事として、子ども達の礼拝堂の建築計画です。
計画地は、変形した交差点の角地に位置しています。
北東方向に道路を挟んで生協店舗が、南側に集合住宅が存在しました。ここに新たな会堂を計画するにあたり、周囲とのつながりを特に重視しました。
計画地部分で街路樹が途切れていたので、道路沿いにグリーンベルトを配し、周辺と柔らかくつないでいます。
閉ざされた世界を確立するのではなく、周辺地域の人々へ開かれた公園のような広場をイメージしました。
周辺住民に覚えてもらえるような場であること。そして、誰もが自然に集まってこれるような場であること。
そのために、ランドマークとなる木をレイアウトし、『大きな木のある教会』をメインテーマに計画しています。
この会堂は、子ども達の礼拝堂です。子ども達の活発な姿、音楽・リズム感、このようなイメージからボリュームを検討しました。
それは、パイプオルガンのフォルムと子ども達の飛び跳ねる躍動感、そして、聖書を本棚に並べたような形状として表現されています。
ガルバリウムやガラスそして鉄で構成された建物と、植栽の緑に彩られた広場。
無機質と有機質の対比によって、お互いが引き立て合います。
また、外装のイメージから一転して、内装は木とナチュラル系の色彩計画とし、外観と内観においても無機的要素と有機的要素を対比させています。
そのコントラストが、ここを訪れる人々や活動される教会の方々に安らぎをもたらす場であることを目指しました。
礼拝堂における音響効果も重要な要素でした。
ステージ背面に十字架を刻んだ壁は、ルーバーとグラスウールで構成されることによって吸音し、デジタル系の音に効果を発揮します。
天井が凸凹であることも、音響効果として有効であり、機能がカタチとして表れています。
ここで営まれる様々な活動・イベント等が、外部の人々からよく見えるように、どんな活動をしているのかが分かるように、開口部を1820mmピッチで連続して大きく開いています。
CM分離発注
教会堂建築は献金で建てられる公共性の高いものですから、コスト構成や発注プロセスの透明性が必要となります。
46社に及ぶ競争入札の末、21工種に分割し分離発注しました。結果として、大幅なコスト削減が可能となりました。
所在地 | 宮城県仙台市 |
構造・面積 | 木造平屋建 149.05㎡ |
施工 | 建て主さん直営によるCM分離発注 |