海外プロジェクト

夢想改造家(満是床的家)~中国のリフォーム番組~

約47㎡に4世代6人が暮らす家の改造

背景

中国広州市の狭小住宅の改造である。
約47㎡にご夫婦と子供1人、そしてご両親と祖母の4世代6人家族が暮らしていた。
 

既存平面図

■課題の把握
①現況調査
・レンガ構造6階建3階部分 約47㎡に4世代6人が暮らす。1人当たり約8㎡と大変狭小な環境だった。
・収納スペースが不十分で。6人分の物があふれている。
・普通サイズのトイレがシャワー室兼用で洗面台は無く、家族6人が同時使用できない造りだった。
・家族間のプライバシーが無く、生活習慣の違いがストレスになっている。
・子供の学習スペースが無い。
・間取りを変えようがないほど、構造壁で構成されていた。

②周辺環境の調査
・周辺環境は、旧市街地で利便性は高いが卸売業の倉庫からの騒音に悩まされていた。
・亜熱帯性気候のため一年中湿度が高く、年間平均相対湿度は78%に昇る。
 
③個人の詳細分析
・家族一人一人の日常生活の様子や趣味、そして人体寸法など詳しい調査を行った。

 

■人体寸法と収納の関係
●人体寸法の概略値
 

(INTERIOR DESIGNインテリアデザイン技能検定公式テキスト:日本室内意匠協会 編著)

●高さと適する収納タイプの違い

収納において人体高さの範囲は主に3つに分けられる。
1.立ったまま無理せず物が取れる【ゴールデンゾーン】という範囲・・・物の出し入れ頻度が高く、よく使うものを収納
2.ゴールデンゾーン下部の、かがまないと物が取れない範囲・・・頻度が低く重い物を収納
3.ゴールデンゾーン上部の、手を伸ばすことで届く範囲・・・頻度が低く軽い物を収納

今回は床面積が極端に狭いため、理想的な収納計画にはならないが、人体寸法を無視する訳にはいかない。
これを基に、家族全員の個人分析を行った。


●現況平面図と家族の平均的な日常の様子

【左】現況平面図 【右】家族の平均的な日常の様子を比較検討しやすいように棒グラフにまとめたもの。

父は心臓病・糖尿病・高血圧の持病があったが、ベッドではなく床に寝ていた状況だった。
生活リズムの異なる祖母と娘夫婦が同じ部屋で寝ていることが気になった。


■コンセプト
【プライバシーに配慮した快適・機能的な空間】
・それぞれの生活リズムに合わせた計画で、皆が無理なく暮らせる住まい
 →生活リズムを考慮、特に水回りの利便性や利用効率を向上させる
 
・無駄なく空間を活用し、収納量を確保し、物で溢れない住まい
 →人体寸法を踏まえた無駄の無い収納
 
・家族が安心して暮らせる住まい
 →騒音、湿気、漏水などの対策


課題に対する対応策
生活リズムを考慮して、ストレスを軽減できる部屋割に変更

かつての寝室は、生活リズムの異なる者同士の部屋割になっていたが、左側の寝室2に娘夫婦と子供、右側の寝室1に祖母と父母が使用する部屋割に変更した。


●寝室2の改造

改造後の寝室2のベッドは、個室感覚で利用可能なように、互い違いで使用する2段ベッドとした。
娘夫婦は左手から出入りし、子供は右手から梯子を使って出入りする。赤い線は、シート状の遮音材料を示している。収納と遮音材によって、個室感覚の音環境を実現した。

【左】下段の娘夫婦のベッド 【中】上段の子供のベッド 【右】梯子を登ると子供のベッド

●子供の学習スペース設置
バルコニー部分に子供の学習スペースを設置し、他の家族から最も離れた配置とした。入り口には引き戸があるので、扉を閉めることで更に静かになる。
 

子供の学習スペース

●寝室1の改造

改造後の寝室1/左手が父のベッド、右手の2段ベッドの下は祖母、上は母が使用する。それぞれのベッドには遮音カーテンを設置。

■無駄なく空間を活用して収納量を確保し、物で溢れない住まい

【左】衣類のクローゼット/構造の検討を行った上で、壁厚部分も収納の奥行に加えた。 【中】【右】ベッド廻り収納

ベッド廻りにも可能な限り、収納を新設した。ベッド下は、引出しと、その奥にも普段あまり使わない物の収納を設けた。


●トイレ廻りの改造
改造前のトイレはシャワー室兼用で洗面台も無かったので、使用が重なると一方が使えず不便だった。
改造後はトイレ・シャワー室・洗面スペースを3分離とし、同時使用を可能にした。
もともと極端に狭い空間だったので、壁厚を最小限にして洗面スペースを確保し、有効面積を拡げた。
 

【左】改造後トイレ廻り平面図 【中】シャワー室 【右】改造前は無かった洗面化粧台。洗面の奥が、トイレ。

【左】玄関脇収納/家族6人分の靴入れや傘・スリッパなどの大容量の収納を設けた。靴入れは、回転収納。 【右】リビング収納

リビングの造り付けベンチの一部奥行を広く確保して、父が横になれるように配慮した。また、物であふれることのないよう、ベンチ下に収納を設置した。

■騒音・湿気・漏水などの対策
広州市の年平均相対湿度は78%にも昇り、高湿で冬は寒い。父の心臓病への影響が懸念されるため、湿気対策は必須の改善項目である。そこで、肌寒い日でも利用できる除湿専用機をリビングの壁面と寝室に設置した。

除湿専用機

外部からの騒音で安眠が阻害されているという課題に対しては、遮音性に優れたサッシと遮音カーテンで対処した。
サッシの遮音性能に加えて、今回は特殊な遮音ガラスを採用した。防音特殊フィルム中間膜の合わせガラスによって、より高い遮音性能を得ることができる。
また、カーテン生地の裏地に特殊な樹脂をコーティングして遮音性能を向上させた遮音カーテンを窓と全てのベッド廻りに設置した。
 

【左】遮音ガラス 【中】遮音カーテン 【右】キッチン

料理と散歩好きな父が最近は体調が悪く散歩できなかったので、本物の青空のような青空灯をキッチンに設置した。

改修後平面図

プロジェクト概要

家族構成 6人(祖母(92)・父(64)・母(57)・娘(32)・娘婿(34)・子供(8))
主要用途 集合住宅
建築場所 中国広州市
延床面積 約47㎡
構造 レンガ構造6階建3階部分
竣工年月 2021年10月

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